表面利回りと実質利回りの違い|不動産投資の基礎知識と計算方法

不動産のみならず投資・資産運用で頻繁に使われる言葉の中に、「利回り」があります。利回りが3%であれば資金の回収に30年以上かかりますし、10%であれば10年で済みます。そのため、不動産投資家の物件探しにおいて、利回りは重要な指標のひとつになります。

しかし、利回りと言っても複数種類の利回り計算方法が存在しています。適正な投資判断をするためには、投資物件の利回りが情報として提示される際に、その計算方法を投資家(購入者)側も知っておく必要があります。
今回は、3種類の利回りとして表面利回り・実質利回り・想定利回りについてご説明します。

表面利回りと実質利回り、想定利回りの違い

賃貸経営に際しては「利回り」を計算し、投資額に対してどれくらい利益を得られるのか見積もることになります。単純に言えば、利回りの高い物件こそ「よい物件」のように感じられます。しかし、見かけ上の利回りの高さには注意が必要です。まずは、3種類の利回りである「表面利回り」「実質利回り」「想定利回り」の違いについてご説明しましょう。

表面利回り(グロス利回り)

表面利回り(グロス利回り)とは、マンションなど物件の購入価格に対してどの程度の年間収益が得られるかを表す指標です。簡単に計算でき不動産会社のチラシやWebサイトなどにもよく掲載されていますので、投資対象の候補となる物件を比較するときの指標になります。

ただし、不動産の保有や維持管理などにかかるコストは計算に含まれません。その名の通り、表面的な数字に過ぎないのです。そのため、実際に投資したときの利回りは表面利回りよりある程度低くなることには注意が必要です。

実質利回り(ネット利回り)

実質利回り(ネット利回り)は、表面利回りに各種コストを加味した指標です。固定資産税や都市計画税、登録免許税、不動産取得税などといった税金、管理組合に支払う管理費・修繕積立金に加えて、賃貸管理管理会社への管理委託費、修繕費などの賃貸運営に必要な管理コスト、そして、火災保険料や地震保険料などの保険料が考えられます。

以上のコストを洗い出して利回りの計算に加えることにより、表面利回りより実態に近い利回りを求められるようになります。不動産投資にあたっては、この実質利回りを計算して、できる限り精緻なシミュレーションをすることが欠かせません。

想定利回り

想定利回りとは、満室という条件で得られると想定される利回りを指します。不動産物件情報には、この想定利回りが記載されることも少なくありません。想定利回りも、先述の表面利回りと実質利回りのいずれかの方法で計算されています。

当然ながら、想定利回りは得られる収益の限界値です。そもそも空室の発生を想定していませんし、計算対象となる物件における最も高い家賃を全戸に適用することもあるため、実態よりかなり高い値になりがちだということを理解しておきましょう。特に地方であったり、築年数の古い中古物件では空室率が高くなりがちなので、注意が必要です。

また、この他に収入額を購入価格に占める自己資金の額で割った「自己資金利回り」という指標もあります。これは不動産投資においていかに借入による「レバレッジ」を利かせられるか強調するために用いられると考えられます。

利回りの計算方法

ここからは具体的な利回りの計算方法についてご説明します。

表面利回りの計算方法

表面利回りの計算方法は以下の通りです。

年間の家賃収入 ÷ 物件の購入価格×100

こちらの計算によって、物件の収益力を大まかに捉えることができると考えられます。たとえば5,000万円で購入した物件に対して年間の家賃収入が理論上500万円得られるのであれば、表面利回りは10%と計算できます。

実質利回りの計算方法

実質利回りの計算方法は以下の通りです。

(年間の家賃収入-諸経費)÷(物件の購入価格+購入時の諸経費)×100

以上から分かるように、購入時の費用に加えて毎年の諸経費(ランニングコスト)を年間収入や購入価格に加えます。表面利回りよりも物件から得られるリターンを正確に判断しやすいのが実質利回りの特徴です。たとえば、物件が3,000万円で年間の家賃収入見込みが300万円だとしても、購入時の諸経費が120万円、毎年の諸経費が100万円であれば、実質利回りは約6.4%となります。

想定利回り

想定利回りを計算する場合は、満室時の賃料収入を想定することになります。

満室時の年間の家賃収入÷物件の購入価格×100

想定利回りが不動産会社のチラシやWebサイトに掲載されることもあると考えられます。場合によっては「高く想定した家賃」を適用して計算されている可能性もあるので、注意が必要です。。新築物件の場合は、同じ物件の賃貸実績もないので特に注意する必要があるでしょう。

想定利回りも実際の利回りより高く算出されますので、取り扱いには注意が必要です。

不動産経営で押さえておきたい利回りのポイント

表面利回り・実質利回り・想定利回りの違いを踏まえて、アパート経営やマンション経営などにおいて注意すべきポイントを改めて考えてみます。

複数の利回りを計算する

利回りには複数の種類があり、不動産会社のWebサイトや不動産関連の雑誌などに掲載されている物件情報がいずれの利回りを指しているのかははっきりしません。

そのため、不動産の購入を検討している場合は、提示されている数字を鵜呑みにしないでどの計算方法で算出されているか確認をすることがきわめて重要です。提示されている賃料や販売価格から自分で利回りを計算してみるとよいでしょう。賃料についても家賃相場をみて妥当性を確認する必要があります。

つまり、私たちの目にする「利回り」はあくまで目安に過ぎず、実際の収益性とは大きく異なるかもしれないと理解しなければなりません。購入後にどのくらいのコストがかかるかも踏まえて、物件を比較するようにしましょう。

不動産投資の知識を身に付ける

利回り一つを取っても、知識を持たないでいるとリスクが高いことをご理解いただけたのではないでしょうか。

不動産投資に成功するには、多くの知識を習得していることが望ましいです。本やインターネットで学習することはもちろん、不動産会社が開催するセミナーなどへ参加する、不動産経営のノウハウや専門の知識を持ったプロに相談するなどさまざまな方法で情報を集めに行く姿勢が求められます。知識があれば、想定通りの利回りが得られなかった場合に売却などの出口戦略も検討しやすいです。

しかし、利回りが低いと売却しにくいのも確かです。当然のことながら購入者にとっても、利回りの高さが価格を判断する重要なポイントであり、できれば利回りの低い物件を購入するのは避けたいことだからです。

利回りの低い物件であれば、スター・マイカのオーナーチェンジ買取を利用するのもよいでしょう。オーナーチェンジとは、入居者(貸主)はそのままで所有者のみ変更する形態の売買方法です。スター・マイカでは、入居者の退去後にリノベーションを加え、リノベーションマンションとして自身で住むことを目的とした住宅購入希望者に提供するスキームを採用しています。そのため、利回りが低くても問題なく買い取ることが可能なのです。

お問い合わせや簡易査定は無料です。最短1週間での決済、複数マンションの買取も可能など、できる限りお客様のニーズにお応えできる体制となっております。お問い合わせは、フリーダイヤルまたはお問い合わせフォームから可能です。

利回りの違いに注意して物件情報の吟味を

不動産投資を始めるに当たっては、不動産会社のWebサイトやチラシ、不動産情報雑誌などさまざまな媒体に接して情報を集めることが大切です。しかし、その情報の正確性をある程度吟味できないのであれば、情報に踊らされるだけで成功は難しくなってしまいます。注意の必要な情報の一つが、今回言及した利回りと言えます。

表面利回り・実質利回り・想定利回りの違いに注意し、必ず自分で経費の見込額を考えて収益を計算するようにしましょう。

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