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不動産売却

不動産査定の方法は4種類!不動産会社や鑑定士や銀行の価格算出方法を紹介

不動産査定の方法は4種類!不動産業界のやり方や銀行の出し方などを解説

不動産の売却は大きなお金が動くため、後悔はなるべくしたくないものです。

ですが、不動産売却が初めてで不安という方も多いと思います。

そこで今回の記事では、不動産売却時の第一歩である不動産査定の一般的な方法について、わかりやすくご説明します。

不動産の知識が全くない人でも、不動産査定の方法を簡単に理解できる内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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不動産査定とは

不動産査定とは、一般的に売却前に不動産会社に依頼する売却予想価格の算出のことです。

不動産査定は売却予想価格であるため、売却を保証するものではありませんが、売り出し価格を決めるために必要です。

不動産を売却するには、「いくらで売り出すか?」という問題が生じますが、最初に査定を依頼することで、価格設定の問題を解決していきます。

売り出し価格が安過ぎれば損をしますし、高過ぎればなかなか売れないといったことが起こります。

よって、損をせず、確実に売るには適切な売り出し価格を設定することが必要であり、そのために最初に行うのが不動産会社による査定です。

不動産会社に依頼する査定は、無料となります。

査定は不動産会社にとって営業行為の一環であるため、査定だけで費用を請求することはありません。

工事会社の見積もりと同じようなものですので、無料ですし、売却の依頼を断っても大丈夫です。

工事を安く行うには、複数の施工会社に工事の見積もりを依頼して、最も安い金額の施工会社を見つけることが通常です。

同様に、不動産を高く売るには、複数の不動産会社に査定を依頼して、最も高く売ってくれる不動産会社を探すことになります。

今回の記事では、主に「不動産会社」「不動産鑑定士」「銀行」が行う査定方法についてお伝えします。

※下記リンクから各査定方法について確認できます。

不動産会社が行う不動産査定の方法

ここでは、不動産会社が行う不動産査定の方法について解説します。

マイホームや土地などのいわゆる一般の人が不動産を売る場合は、不動産会社に査定をお願いすることになります。

まずは査定する方法が2つあります。

不動産する場所で異なる2つの査定方法

  1. 簡易(机上)査定
  2. 訪問査定

ではさっそく解説していきましょう。

簡易(机上)査定と訪問査定

不動産査定の方法は大きく分けて2つあります。

1つは簡易(机上)査定、2つ目は訪問査定です。

簡易(机上)査定のメリットとデメリット

簡易査定のメリットは、「簡単に精度の高い相場を知ることができる」という点です。

不動産会社の営業担当者が机上で査定を行うため、全てをコンピューターのみで行うシミュレーション査定よりもかなり精度が高くなります。

コンピューターのシミュレーション査定は、特に戸建てや土地に関しては信頼性がかなり低いため、価格の下調べをするなら簡易査定を利用するのが適切です。

簡易査定は、まだ売るかどうかを決めかねており、とりあえずある程度精度の高い価格を知っておきたいという人におすすめの査定方法となります。

一方で、簡易査定のデメリットは、「訪問査定よりも精度が劣る」という点です。

不動産には、管理の状態や損傷状態、通風、騒音、日照、眺望、振動、臭気、段差など、実際に見ないとわからない要素が存在します。

簡易査定では、これらの要素を価格に反映できないため、訪問査定よりも精度が劣ってしまうのです。

不動産を損せず確実に売るには適正な売り出し価格を設定する必要があるため、価格精度が劣る簡易査定は売り出し価格の参考には適さないといえます。

マンション売却のシュミレーションについては、以下の記事で詳しく解説しています。

訪問査定のメリットとデメリット

訪問査定のメリットは、「価格精度が最も高い」「価格の相談もできる」という点です。

訪問査定は見ないとわからない部分まで価格に反映することができるため、最も現実的な価格を算出することができます。

不動産を売ることを決めている人は、訪問査定が必要です。

また、訪問査定は、営業担当者に価格の相談もできます。

例えば、早く不動産を売りたい場合は、安めの価格を査定することもあります。

それに対して、どうしてもいくら以上で売らなければいけないといった事情がある場合には、高めギリギリいっぱいのチャレンジ価格で査定することも可能です。

訪問査定は営業担当者と面談しながら査定するため、売主の事情にも柔軟に対応することができます。

一方で、訪問査定のデメリットは、「冷やかしでは利用できない」という点です。

不動産会社から熱心に営業電話がかかって来るため、売るかどうか未定の人には煩わしい結果となります。

また、売却を予定しておらず、単に価格だけを知りたいといった人も利用できません。

価格だけを知りたい人は、不動産鑑定士による鑑定評価を利用することが適切です。

売却するかどうか未定の方は、まずは簡易査定を利用し、簡易査定の結果で売ることを決めたら訪問査定を依頼するようにしましょう。

訪問査定については、以下の記事で詳しく解説しています。

ここまで不動産会社が行う不動産査定の方法について見てきましたが、次に不動産査定時の3つの算出方法についてお伝えします。

不動産査定時の3つの算出方法

不動産査定の算出方法は大きく3つあります。

不動産査定の3つの算出方法

  1. 取引事例比較法
  2. 原価法
  3. 収益還元法

詳細を書き出すと長くなるため、こちらでは簡易的に説明します。

詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

1.取引事例比較法

取引事例比較法とは、多数の取引事例を収集して適切な事例の選択を行い、これらの取引価格に必要に応じて事情補正及び時点修正を行い、かつ、地域要因の比較及び個別的要因の比較を行って求められた価格を比較考量して価格を決める方法のことです。

算式で示すと、以下のような求め方となります。

試算価格 = 取引価格 × 事情補正 × 時点修正 × 地域要因比較 × 個別的要因比較

事情補正率や時点修正率、地域要因比較率、個別的要因比較率などは、それぞれの取引事例に応じて求めます。

例えば、3つの取引事例を用いて、取引事例比較法を適用すると下表のようになります。

事例取引単価事情補正時点修正地域要因個別的要因批准単価
取引事例A450,000100%103%105%90%438,000
取引事例B380,000110%95%100%110%437,000
取引事例C430,000100%101%100%95%413,000
平均429,000

取引事例比較法は、単価同士で比較することがポイントです。

求められた単価に対象不動産の面積を乗じることで、対象物件の価格を求めます。

取引事例比較法で求められる価格は比準価格と呼ばれ、その算式は以下の通りです。(比準単価を429,000円、対象物件の面積を85平米とした場合)

比準価格 = 比準単価 × 面積
= 429,000円/平米 × 85平米
= 3,600万円

2.原価法

原価法とは、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について減価修正を行って対象不動産の価格を求める方法のことです。

再調達原価とは、簡単にいうと「今の建築費相場」のことです。

減価修正とは、新築当初からどれだけ減価したかの修正を指します。

原価法は、主に建物の査定で適用し、戸建ての「建物価格」を求めるのに利用します。

算式で示すと、以下の通りです。

試算価格 = 再調達原価 × (1 - 減価修正率)

例えば、建物面積が100平米、現在の建築費単価が70万円/平米、減価修正率が60%の場合、原価法による価格は以下のようになります。

原価法による価格は積算価格と呼ばれます。

積算価格 = 再調達原価 × (1 - 減価修正率)
= 100平米 × 70万円/平米 × (1 - 60%)
= 7,000万円 × 40%
= 2,800万円

3.収益還元法

収益還元法とは、対象不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の現在価値の総和を求めることにより対象不動産の価格を求める方法のことです。

価格に利回りを乗じると年間収益が求められる関係を逆算し、年間収益を利回りで割ることで価格を求める方法になります。

算式で示すと、以下の通りです。

試算価格 = 年間純収益 ÷ 還元利回り

年間純収益
年間純収益とは、家賃収入から経費を引いた正味の利益のことです。
還元利回り
還元利回りとは、年間純収益に対する利回りのことです。

例えば、不動産の生み出す年間純収益が100万円、還元利回りが5%とした場合、収益還元法による価格は以下の通りです。

収益還元法による価格は収益価格と呼ばれます。

試算価格 = 年間純収益 ÷ 還元利回り
= 100万円 ÷ 5%
= 2,000万円

不動産査定に必要な書類と結果が出るまでの時間

ここでは、不動産査定を行う上で必要な書類と時間についてお伝えします。

必要な書類について結論からお伝えすると、何も準備する必要はありません。

基本的に、査定をするために必要な情報は、全て不動産会社の方で準備してくれます。

また、机上査定は依頼してから早くて3日、遅くても1週間ぐらいで算出されます。

訪問査定を受けた場合は、実際に不動産会社の担当者が来るため、1~2時間程度かかります。

その後、訪問査定をもとに机上査定の査定額をさらに精度を上げていく形になります。

不動産会社により査定額は営業価格

上記でそれぞれの算出方法を見てきましたが、不動産会社によって出てくる査定額は異なります。

理由は、不動産会社の査定はあくまでも営業活動の一環だからです。不動産会社の査定は無料で実施してくれますが、その後、自社で仲介の媒介契約を締結し、買主を見つけ(売買契約をして)、報酬をもらうために無料で査定を行っています。

1社目の不動産会社の提示額を見て、自分の予想より高いと「この不動産会社が一番高くてよさそう」と結論をすぐに出してしまいがちです。

ですが複数社に査定を依頼することが大切です。

複数社に依頼をすれば、どれぐらいが妥当な査定額か、わかるようになるでしょう。

次に不動産鑑定士による査定の方法について見ていきましょう。

不動産鑑定士による査定の方法

ここまでは主に、不動産会社が行っている不動産査定の方法について紹介してきましたが、不動産会社以外が行う不動産査定の方法もあります。

そこでこの章では、不動産会社以外が行う特殊な不動産査定の方法について紹介します。

具体的には「不動産鑑定士が行う査定方法」「銀行が行う査定方法」の2つになります。

まずは不動産査定鑑定士が行う査定方法をみていきましょう。

不動産鑑定士とは

不動産鑑定士とは、国家資格を持った不動産鑑定のプロのことです。

不動産会社で働くことは特に資格を必要としないので、経験や資格が無くても不動産会社の社員を名乗ることができます。

一方、不動産鑑定士はきちんと国家資格を取らなければ事業を行うことができないため、不動産会社の社員よりも専門性の高い職業となります。

査定にかかる費用

専門家である不動産鑑定士が行う不動産査定の方法は、非常に複雑です。

不動産会社が行うように現地の確認と計算だけではなく、様々な調査に基づいて不動産の価値を見出します。

不動産会社はどの位で売れるかという目利きで判断しますが、
不動産鑑定士は取引価格だけでなく、使用価値なども総合して考慮します。

一般に不動産鑑定士の評価の方が裁判所では信用されますが、鑑定費用がかかります。
また、裁判所が依頼した鑑定ではなく、私的に依頼した鑑定だとあまり信用してもらえません。

不動産会社は早くて1時間、遅くて1日以内で終わらせることが多いですが、不動産鑑定士は1週間または1ヵ月ほどかけて不動産査定額を出します。

時間をかけて調査する点と、専門的知識を使っているという点から、不動産鑑定士が行う不動産査定の費用は数万円~です。

場合によっては100,000 〜200,000円もの費用がかかります。

専門の資格を持った鑑定士の時間や知識をもとに調査するため、費用は高額になりがちです。

査定の精度は不動産会社より高い

精度の観点からみると、少しベクトルは違いますが、不動産の価値を見定めるという点で考えると、不動産鑑定士の方が圧倒的に精度が高いといえます。

そのため、裁判や離婚調停などで不動産査定を行うときは必ず不動産鑑定士を使うようになっています。

次に銀行による不動産査定の方法について見ていきましょう。

銀行による不動産査定の方法

また、銀行も不動産査定を行っており、独自の方法を見出しています。

この章では、銀行による不動産査定の方法をご説明します。

銀行は再調達価額法を使う

銀行の査定方法は名前を「再調達価額法」といい、仕組みとしては以下のようになっています。

再調達価額とは、評価する建物を今、新築した場合の建築費用の平米単価 です。

再調達価額は、銀行が独自に決めるものなので、各銀行によって異なり、耐用年数も国税庁の定める法定耐用年数と銀行が独自に定める経済的耐用年数があります。

不動産査定をする動機

どのようなときに銀行が不動産査定を行うかというと、住宅ローンを利用するときに対象となる不動産の価値を見出す際に使います。

住宅ローンは、支払いができなくなると貸し出しの対象となった不動産を没収するという仕組みです。

そのため没収した不動産が貸し出ししている住宅ローンと同じ、もしくはそれ以上の価値がなければ銀行は損をしてしまいます。

そこで銀行は独自の不動産査定の方法で価値を見極めるようになっています。

ここまで銀行による不動産査定の方法について見てきましたが、次に不動産査定時のチェックポイントについてお伝えします。

不動産査定時のチェックポイント

不動産査定時のチェックポイントについてお伝えします。

マンションの場合

マンションの査定時のチェックポイントは以下の通りです。

マンション査定時のチェックポイント

  • 立地条件
  • 方角・階数
  • 広さ・間取り
  • 築年数・構造
  • 設備・内装
  • 共用部分の充実度
  • 管理状況
  • 管理費・修繕積立金
  • 駐車場
  • 売主・施工会社
  • 商業施設への近さや商業施設の利便性
  • 眺望や景観
  • 窓の向きや窓の数

マンションは基本的に同じマンション内の他の部屋の売却事例を参考に、取引事例比較法を用いて査定を進めていきます。

同じマンション内に事例がない場合には、近隣の類似のマンションの事例を用い、「立地条件」や「方角・階数」「築年数・構造」の違いに基づき価格を査定します。

マンション査定のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。

戸建ての場合

戸建ての査定時のチェックポイントは以下の通りです。

戸建ての査定時のチェックポイント

  • 築年数
  • 建物構造
  • 耐震基準
  • 立地・方角
  • 間取り
  • 管理状況

築年数

築年数は、経過しているほど建物価格が下がります。

木造戸建て住宅の場合、築20~25年で建物価格をゼロ円と査定する不動産会社も多いです。

建物価格がゼロ円になっても土地価格は残るため、築25年を超えるような物件は土地価格のみで取引されるようになります。

ただし、築25年で全ての物件が一概にゼロ円と査定されるわけではなく、リフォームしている物件や管理が良好な物件は築25年超でも建物価格が発生することがあります。

建物構造

木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造等の建物構造もチェックポイントです。

建物は原価法を用いて査定しますが、再調達原価は建物構造によって異なります。

再調達原価は高い順から鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造となるため、鉄筋コンクリート造の戸建てが最も価格が高くなるイメージです。

耐震基準

耐震基準は、旧耐震基準と新耐震基準に分かれます。

旧耐震基準
旧耐震基準とは、1981年5月31日以前に建築確認申請を通過した建物のことです。
新耐震基準
新耐震基準とは、1981年6月1日以降に建築確認申請を通過した建物のことです。

旧耐震基準の建物は、買主が「住宅ローン控除を利用できない」「登録免許税の軽減措置を受けられない」などの不利益が発生します。

そのため、旧耐震基準の建物は売却しにくくなり、査定価格が大きく下落してしまうのです。

立地・方角

立地と方角もチェックポイントです。

立地は、主に「最寄り駅の性格」と「最寄駅からの距離」、「周辺環境」で判断されます。

最寄り駅の性格とは、快速停車駅や他路線への乗り換え可能駅か否かといった点です。

最寄駅がターミナル駅のような場合、立地条件はかなり良く、価格が高くなります。

最寄駅からの距離は、近ければ近いほど良いです。

ただし、最寄り駅の性格が優れていれば、多少遠くても高い価格となります。

周辺環境は、主にスーパー等の生活利便施設の有無が重要です。

閑静な住宅街であっても、周辺に買物できる施設が全くないようなエリアでは、価格が低く査定されます。

方角は、敷地の前面道路の接面方向で価値が決まります。

前面道路との接面は、高い順から南、東、西、北という順番です。

間取り

間取りもチェックポイントとなります。

一般的には3LDKまたは4LDKといった部屋が売却しやすいです。

戸建ての場合、部屋数が少な過ぎると売却しにくくなります。

1階に日差しの入る広いリビングがあり、家族が団らんできるような間取りの物件が評価が高いです。

管理状況

管理の良否もチェックポイントです。

シロアリの駆除や外壁塗装等を定期的に実施してきた建物は評価が高くなり、損傷部分を放置しているような物件は、評価が下がります。

土地の場合

土地の査定時のチェックポイント

  • 面積・形
  • 都市計画区域
  • 接道の条件
  • 土壌汚染の有無

面積・形

面積や形は重要なチェックポイントです。

戸建ての場合、標準的な土地の広さが40~60坪程度が多いため、その範囲外の土地は売却しにくくなり安くなる傾向があります。

ただし、マンション用地となるような広い土地の場合、希少性が高いことから相場よりも高く売却することが可能です。

都市計画区域

都市計画区域のような公法上の規制もチェックポイントです。

都市計画区域とは、都市計画法で定められた計画的に街づくりを進める地域のことです。

公法上の規制で最も重要となるのは、容積率です。

容積率とは、敷地面積に対する建物の延床面積の割合のことです。

容積率が高く指定されているほど、高度利用(高層マンションやオフィスビルの建築)が可能であることから、土地価格が高くなります。

逆に戸建てしか建たない土地は、用途の多様性が低いため、土地価格は安いです。

接道の条件

都市計画区域では、接道の条件も重要です。

都市計画区域においては、幅員が4m以上の道路に間口が2m以上接していないと建物を建てることができないというルール(接道条件)があります。

接道条件を満たしていない土地は、原則として建物を建てることができないため、土地の価値が著しく劣ります。

土壌汚染の有無

土壌汚染の有無もチェックポイントです。

土壌汚染は、まず過去の地歴等から可能性の端緒の有無を確認します。

以前の利用状況が、戸建てや森林、農地等であれば土壌汚染の端緒はないため、特に問題はないと判断されます。

一方で、以前の利用状況が、化学薬品工場やガソリンスタンド等の場合は土壌汚染の端緒があると判断されることが多いです。

土壌汚染の端緒がある場合、土壌汚染調査を実施し、調査の結果、土壌汚染がなければ通常の価格で取引できます。

土壌汚染が発覚した場合には、更地価格から土壌汚染除去費用を控除したものが土地価格です。

ここまで不動産査定時のチェックポイントについて見てきましたが、次に不動産査定の流れについてお伝えします。

不動産査定の流れ

不動産査定の流れについてお伝えします。

不動産査定の流れ

  1. 査定依頼(一括査定サイトや不動産会社のHP)
  2. 訪問査定の依頼
  3. 現地調査の実施
  4. 査定結果の確認

1.査定依頼(一括査定サイトや不動産会社のHP)

査定は、最初に査定依頼をすることから始めます。

昨今は、査定は一括査定サイトや不動産会社のHPを経由して、依頼することが一般的です。

信頼できる不動産会社を知っている場合は、その不動産会社のホームページからダイレクトに査定を申し込みます。

不動産会社を良く知らない場合には、一括査定サイトを利用するのが便利です。

2.訪問査定の依頼

査定を依頼すると、不動産会社から訪問査定の日時を決めるための電話がかかって来ることが通常です。

電話がかかってきたら、こちらから希望の日時を伝え、訪問査定の日取りを決めます。

3.現地調査の実施

現地調査は訪問査定日に行われます。

マンションや戸建ての査定では、家の中を全て確認されます。

また、不動産会社との面談で、「いつまでに売りたい」「いくら以上で売りたい」といった希望を伝えることも重要です。

4.査定結果の確認

訪問査定の結果は、早ければ翌日、遅くても1週間後くらいには受領できます。

査定結果を受領する場合には、査定の根拠の説明を聞くことが重要です。

不動産会社の中には仲介の仕事の受注を取りたいがために、高過ぎる査定価格を提示する会社も存在します。

このような不動産会社に売却を依頼すると、売却に時間がかかり、最終的には大幅な値下げの提案をしてきて、結局は低い価格で売ることになります。

悪質な不動産会社を避けるためにも、高すぎる査定価格の場合は、なぜこの価格になるのか、きちんと根拠を確認することがポイントです。

ここまで不動産査定の流れについて見てきましたが、不動産査定を依頼する前にすべきことについて見ていきましょう。

不動産査定を依頼する前にすべきこと

不動産査定を依頼する前にすべきことについてお伝えします。

不動産査定を依頼する前にすべきこと

  • 周辺の売買相場の把握
  • 持ち家やマンションの長所の把握
  • 境界の確認(戸建て・土地)
  • 修繕履歴や診断実績の確認

周辺の売買相場の把握

査定を依頼する前は、周辺の売買相場の把握を把握しておきます。

相場を把握すると、査定結果が高過ぎるまたは安過ぎるといった判断をすることが可能です。

マンションであれば、同じマンション内の他の部屋の売却チラシが参考になります。

土地であれば、周辺の地価公示価格や都道府県地価調査の価格が参考にしやすいです。

一方で、戸建てについては相場の把握はかなり難しいといえます。

相場の把握が難しい場合には、簡易査定を利用するのが無難です。

持ち家やマンションの長所の把握

持ち家やマンションの長所を把握しておきます。

リフォームをしている場合は、必ずアピールすることが重要です。

マンションも、専有部分だけでなく管理組合が行った大規模修繕もアピールポイントとなります。

例えば、数年前に外壁塗装を終えたような物件であれば、それを伝えることも重要です。

境界の確認(戸建て・土地)

不動産の売主には境界の明示義務があるため、境界を確認しておくことがポイントです。

マンションは分譲時点で境界が確定されているため、境界の心配は不要となります。

一方で、戸建てや土地は境界が確定されている保証がないことから、買主は境界が確定していることを購入の条件とすることが一般的です。

境界が確定していない物件を売る場合には、原則として引渡時まで全ての境界を確定する必要があります。

境界の確定は、場合によっては半年以上の時間がかかることもあるため、査定時点で境界が確定していない物件は、すぐに売却できないことが通常です。

そのため、戸建てや土地を売るには、境界を確定し、売れる状態にしてから査定を依頼することが望ましいといえます。

修繕履歴や診断実績の確認

修繕履歴や診断実績の確認もしておきます。

シロアリの駆除や外壁塗装等の修繕履歴は、プラスのアピールポイントとなります。

また、住宅性能評価書や耐震診断等の建物診断を実施している場合も、アピールポイントです。

建物の専門家による客観的な評価が実施されている物件は、売却しやすくなります。

不動産査定の方法に関するよくある質問

ここまでで不動産査定の方法について、大部分を説明しました。

以下では、もうすこし詳しく説明するため「不動産査定の方法」に関する”よくある質問について回答していきます。

Q1.不動産査定に必要なものは何?

不動産会社の担当者は、不動産を持っている所有者の明確な住所さえわかれば、査定ができます。

一方、他の情報は役所に行けば全て取得できるようになっています。

Q2.不動産査定にはどれくらい時間がかかる?

これは不動産会社によって大きく異なりますが、机上査定の場合は、専用ソフトなどを使えば15分程度で終わります。

訪問査定の場合は、およそ1~2時間ほどです。

長いと3時間ほどかかる場合もありますが、境界部分が曖昧だったりと、案件として難しい不動産の場合のみ、時間がかかります。

住宅街にあるなど、わかりやすい一戸建てやマンションの場合などは30分ほどで査定が終わるでしょう。

売却全体の流れについてはこちらで詳しく解説していますので、合わせてご確認ください。

Q3.提示される査定額の根拠は何?

不動産会社が出す不動産査定の根拠は、全て計算によって導き出されます。

先ほども紹介した通り、査定は主観が多少入りますが、それが上乗せされたとしても100,000円~200,000円ほど、プラスマイナスされる程度です。

根幹となる金額は、「地価」と呼ばれる国が決めた土地の価値と「減価償却」と税務署が決めた建物の価値の出し方によって決まります。

そのため、複数の不動産会社に査定を依頼したとしても、そこまで金額差が生まれないことが実際よくあります。

あまりにも金額差があるときは「高めにしておけば売却を依頼してもらえるだろう」という下心が見え隠れするときだけです。

ちゃんとした不動産会社ほど、金額が変わらないというのが不動産査定の実情です。

ちなみに戸建てやマンションなど、物件が変わっても査定方法は変わりません。

Q4.不動産査定はなぜ無料なの?

不動産査定はもちろん無料です。

不動産査定はいわばリサイクル店にモノを持ち込んで「いくらで買取ります」と見てもらうようなものといえます。

不動産会社からするとよくある業務の1つなので、不動産査定をしてもらったからといって、絶対に売る必要はありません。

マンション売却ならスター・マイカの買取がおすすめ

ここまで、不動産査定ついてご説明しました。

すでに売却活動をしていても売却先がなかなか決まらず、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような場合は、売却方法を変更する必要があるかもしれません。

公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2020年)」によると首都圏の中古マンションの平均販売期間は約3ヶ月(88.3日)となっています。

また、中古マンション価格に目を向けてみると、第一回緊急事態宣言が出された2020年4月に一旦大きく値下がりしていますが、5月にはすぐに回復に転じ現在では、緊急事態宣言以前の水準よりも価格が上昇しています。このことから、中古マンション市場の活況感が伺えます。

長期的な観点でも2012年以降、継続して成約価格が上昇傾向にあるため現在は「売り時」といえるでしょう。

中古マンション成約状況

コロナを経て今が売り時であるにも関わらず、平均販売期間の3ヶ月以上が経過しても売却ができていないのであれば、ちょっと焦らなければならないかもしれません。

いつまでも売却できない場合、以下が要因として考えられます。

  • 設定している販売価格が高すぎる
  • 「築年数が古い」「室内状況が悪い」といった、個人が買主となる「仲介」という売却方法では売りにくい物件である

売却活動を始めてから3ヶ月を超えている場合は、そもそもの販売戦略を間違えている可能性があります。「仲介」から「買取」という売却方法へ切り替えることも検討しましょう。

仲介と買取の違い

買取とは、マンションの売却方法の一種で、一般的な仲介による売却とは異なり不動産会社が直接買主になります。

仲介と買取の違い

仲介会社は売主と媒介契約を締結したのち、なるべく高い価格で売却するために顧客への紹介の他、チラシやインターネットによる販売活動を行い、広く買主となる人を探します。

すぐに買主が現れ、高く売れる場合は問題ありませんが、買主が見つからない場合は、販売期間が長期化したり、当初設定した価格を下げざるを得なくなります。

仲介会社が直接購入する訳ではないので、仲介会社の査定は売れる可能性が高い推定の価格です。

一方で、買取価格は買主となる不動産会社が実際に購入可能な買える価格を提示していますので、場合によっては最短で数日で契約・決済まで完了させることができます。

スター・マイカでは、独自のデータベースによる正確な査定を行っており、9割超のお取引で最初に査定した価格またはそれ以上の価格で実際に買取を行っております。

実際査定を依頼いただく方の多くが仲介による販売活動を経験し、比較検討されています。

参考に買取価格を知りたいという方もお気軽にお問い合わせください。
最短2時間、遅くとも翌営業日までに査定結果をご連絡させていただきます。

査定依頼はもちろん無料です。

お電話での無料相談も受け付けております
0120-503-070(9:30~18:30)

仲介と買取の売却方法の違いを詳しく知りたい方には、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

URILABOの運営者

スター・マイカ株式会社

“作る”から“活かす”社会の実現をめざし、リノベーション中古マンションを販売する会社です。オーナーチェンジ物件の買い取りを得意とし、常時3,000戸以上保有しています。不動産のプロとして「納得のいく不動産売却」のための情報を発信しています。

スター・マイカ株式会社 宅地建物取引業者免許 国土交通大臣(03)第8237号
当社は、東証プライム上場のスター・マイカ・ホールディングス株式会社のグループ企業です

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