新宿区で中古マンションの売却や買取をする前に知っておくべき価格相場

都庁がある新宿区は、渋谷区と並び東京23区の西側の中心地にあたります。

新宿というと、都庁や歌舞伎町といった新宿駅周辺を思い浮かべる人も多いですが、新宿区の北側エリアの東西線沿線には早稲田や高田馬場といった庶民的な街も多いです。

新宿区は通勤や通学にとても便利な区ですが、マンションは一体いくらで売却できるのでしょうか。

そこで今回の記事では「新宿区のマンション売却」を中心に新宿区の特徴、マンション売買相場、マンション買取事例などについて詳しくお伝えします。

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東京都新宿区について

最初に東京都新宿区についてお伝えします。

人口

2022年4月1日における新宿区の人口は、外国人も含めると340,877人となっています。

そのうち、日本人は307,722人、外国人は33,155人です。

人口に関しては、東京23区内では12位となっています。

新宿区には歌舞伎町や新大久保があり、外国人が多く、2022年4月1日時点では、区民の1割超が外国人となっています。

新宿区が公表している昼夜人口(2015年10月1日時点)によると、昼間人口は77.6万人、夜間人口は33.4万人という状況です。

昼間人口は夜間人口の約2.3倍となっており、新宿区は住んでいる人よりも働きに来ている人の方が多いことがわかります。

新宿区は都心5区(中央区、千代田区、港区、新宿区、渋谷区)の中に入るビジネス街であるため、遠方からも働きに来る人が多いです。

都庁が新宿区に移転したのは1991年で、以前の都庁は現在の東京国際フォーラム(JR山手線有楽町駅至近)にありました。

新宿区に都庁が移転してからの歴史はそれほど長くなく、2022年時点で30年程度です。

現在の都庁があるところには、元々「淀橋浄水場」という広大な浄水場があり、副都心計画によってビジネス街へと変貌していきました。

そのため、西新宿と呼ばれる新宿のビジネス街は、区画も整然としており、オフィスビルやホテルが計画的に配置されている点が特徴です。

新宿駅の東側には歌舞伎町のような猥雑な街も残りますが、西側は比較的綺麗な街となっています。

新宿区の人口推移は以下の通りです。

新宿区の町名一覧

新宿区の町名は以下の通りです。

行政・区の取り組み

新宿区の待機児童数は2021年4月1日時点で0人となっています。

前年の2020年には1人でしたので、新宿区に待機児童はほとんどいないという状況です。

新宿区では認可外保育施設の保育料助成制度も設けており、料金の高い認可外保育園にも入りやすくなっています。

また、新宿区では、マンションに対する施策も充実している点が特徴です。

主にマンションの管理組合向けのものが多く、施策の一部を挙げると以下のようなものがあります。

新宿区は区全体として老朽化マンションの問題に取り組んでおり、高経年のマンションの価値を維持することが意識されています。

交通事情（駅・道路）

新宿区は、新宿駅が日本で最大の乗降客数を誇るターミナル駅のため、鉄道網が充実しています。

JRとしては、山手線、中央線、埼京線が通っています。

JR新宿駅には、山手線と中央線快速、総武線各駅停車、埼京線、湘南新宿ラインが乗り入れており、首都圏の広域からアクセスがしやすいです。

また、地下鉄に関しては東京メトロが丸ノ内線、有楽町線、東西線、南北線、副都心線、都営地下鉄が新宿線、大江戸線、都電荒川線が通っています。

私鉄に関しては、京王線と小田急小田原線が通っており、いずれも新宿駅が起点です。

また、都内の西側に向かう西武新宿線もあります。

新宿は、東京都の西部や神奈川県、埼玉県などからのアクセスが良好であり、広域な範囲から人を呼び込んでいます。

新宿区は南北を走るJR山手線が主要な路線ですが、東西を走る東西線も重要な路線です。

東西線の落合駅や高田馬場駅、早稲田駅の周辺には庶民的な街が広がっています。

それに対して、神楽坂は新宿区の中でも高級住宅街の位置づけです。

道路に関しては靖国通りや明治通り、青梅街道といった主要な道が多く通過している点も特徴となっています。

住みたい街ランキングの順位

不動産住宅情報サイト「スマイティ」によると、新宿区の「注目の駅ランキング」は下表の通りです。

• 出典：スマイティ「新宿区の注目の駅ランキング」

ランキングは賃貸を想定しており、比較的家賃相場の安い東西線沿線が選ばれている傾向があります。

神楽坂は新宿区ではありますが、千代田区の飯田橋に近いため、東京の中心部へのアクセスがしやすい駅となっています。

神楽坂には裏路地に入ると昔の料亭街の名残がある箇所もあり、都会でありながら風流な雰囲気が味わえる点も特徴です。

神楽坂の場合、表通りだけでなく裏路地の物件も人気があり、価格が高くなっています。

神楽坂は賃貸市場でも分譲市場でも需要が高く、貸す場合も売る場合も、平米単価が高いエリアの一つです。

新宿区の治安について（犯罪発生率）

東京23区の犯罪発生件数と犯罪発生率は以下の通りです。

ここまで新宿区の基本的な概要について見てきましたが、次に新宿区の中古マンション平均売買相場についてお伝えします。

新宿区の中古マンション平均売買相場

2020年度における新宿区の中古マンション平均売買相場は下表の通りです。

• 出典：公益財団法人東日本不動産流通機構「中古マンションの区市町村別成約状況2020年度」

また、参考までに東京23区の中古マンション平均価格のランキングを示します。

新宿区の中古マンション売買相場の推移

新宿区の中古マンション売買相場の推移を示すと下図の通りです。

出典：公益財団法人東日本不動産流通機構「レインズデータライブラリー」

新宿区のマンション価格は、2013年以降は上昇傾向が続いています。

2020年も高く売れており、新型コロナウイルスの影響はほとんど受けていない状況です。

中古マンション価格が高騰している時期は、高く売れますので、2022年も「売りどき」といえます。

ただし、2022年に入って以降、10年固定の住宅ローンの金利が徐々に上がっています。

理由としては、10年固定の住宅ローンの金利に影響を与えるとされる10年国債利回りが上昇しているためです。

10年国債利回りは、世界各国の中央銀行がインフレ対策のために金利を上昇させている影響を受けて上がっています。

米国等の主要国は、新型コロナウイルスにより物価が上昇してきたことから、金利を上昇させてきました。

それに加え2022年からはウクライナ情勢も加わったため、各国の金利上昇圧力は強まっています。

日本は未だに日銀が低金利の姿勢を貫いていますが、米国との金利差が原因で「円安」を呼び起こしている状況です。

直近では、日銀の低金利政策を批判するような報道が増え始めていますが、世論が「低金利は止めるべき」という方向に傾けば、日銀も現在の低金利政策を改めざるを得なくなると思われます。

上記の理由から、日本の金利は上昇する見込みが強いです。

住宅ローンの金利が上昇すれば住宅が購入しにくくなることから、住宅需要は減退に向かいます。

住宅市場が冷え込めば、新宿区であってもマンション価格が下落する可能性は高いです。

次に新宿区の間取り別の中古マンション価格について見ていきましょう。

新宿区の間取り別の中古マンション価格

新宿区の間取り別の中古マンション価格は以下の通りです。

出典：国土交通省「土地総合情報システム」より2020年第4四半期～2021年第3四半期までの1年間の取引実績を抽出して編纂

間取りに関しては、部屋数が広い間取りほど面積が大きくなるため、価格は高くなるのが基本です。

新宿区も部屋数の多い間取りほど、価格が高くなっています。

一方で、単価に関しては部屋数が少ない間取りほど高くなる傾向があります。

単価だけを見れば、「4LDK」よりも「2LDK」の方が高いです。

新宿区の2LDKは2DKよりも高く、また1LDKと同水準であるため、新宿区の2LDKは売却しやすい間取りといえます。

新宿区は3LDKや4LDKの価格が高いため、値段的にも手が届きやすい2LDKは効率よく売却できている状況がうかがえます。

次に新宿区の築年数別の中古マンション平均価格について見ていきましょう。

新宿区の築年数別の中古マンション平均価格

新宿区の築年数別の中古マンション平均価格は、以下の通りです。

出典：国土交通省「土地総合情報システム」より2020年第4四半期～2021年第3四半期までの1年間の取引実績を抽出して編纂

単価に関しては、築年数が古くなるほど価格が下がるのが基本です。

価格に関しては、築年数との相関が低いですが、これは統計上の母集団が影響しています。

例えば、「築20～29年」は「築10～19年」よりも価格が高くなっていますが、これはたまたま「築20～29年」の中に3LDKのような広めの間取りが多く含まれているためです。

一般的に3LDKのようなファミリータイプの物件は、築20～25年程度で売り出されることが多いため、新宿区も統計上は「築20～29年」の価格が「築10～19年」よりも高くなっています。

ここまで新宿区のマンション売買相場について見てきましたが、次に新宿区の土地売買の推移についてお伝えします。

新宿区の土地売買価格の推移

新宿区の土地売買の推移を示すと下図の通りです。

出典：公益財団法人東日本不動産流通機構「レインズデータライブラリー」

新宿区の「100〜200平米」の土地の価格は、ここ数年、微増・微減を繰り返しています。

総じて上昇傾向にはありますが、マンションのように堅調に上がり続けているわけではありません。

「100〜200平米」の土地の値動きは、戸建ての価格に直接影響します。

新宿区は、マンションは一貫して上がり続けていることから、戸建てよりもマンションの方が売却しやすいといえます。

ここまで新宿区のマンション売買相場や土地価格などについて見てきましたが、次に売買実績から見る新宿区で人気のエリアについてお伝えします。

売買実績から見る新宿区で人気のエリア

売買実績（国土交通省「不動産取引価格情報」）から見る新宿区で人気のエリアは以下の通りです。

次に新宿区で人気のファミリー向けマンションについて見ていきましょう。

新宿区で人気のファミリー向けマンション

この章では住まいサーフィン「新宿区の中古マンションお気に入りランキング」の情報を元に新宿区で人気のファミリー向けマンションを紹介します。

プラウド神楽坂ヒルトップ

ザ・パークハウス御苑内藤町

グレンドール新宿牛込柳町

ザ・パークハウス市谷加賀町レジデンス

オープンレジデンシア高田馬場

パークホームズ市ヶ谷ヒルトップレジデンス

ピアース新宿三丁目

クレヴィア新宿若松町

プラウド高田馬場

ブリリア四谷三丁目

ここまで新宿区で人気のファミリー向けマンションについて見てきましたが、次にマンション売買相場を自分で調べる方法についてお伝えします。

新宿区のマンション売買相場を自分で調べる方法

この章では新宿区のマンション売買相場を自分で調べる方法について解説します。

新宿区のマンションの売買相場はレインズ・マーケット・インフォメーションで調べるのがオススメです。

レインズ・マーケット・インフォメーションとは、国土交通省が指定する不動産流通機構(通称：レインズ)が運営している公的なサイトのことです。

レインズは「Real Estate Information Network System」の頭文字を取った略称となります。

レインズの特徴としては、成約価格をベースにした相場を調べることができるという点です。

レインズは全国の不動産会社から成約価格情報を吸い上げ、最新の成約価格情報を元に相場を開示していることから、最も信頼できる情報サイトとなっています。

SUUMOやアットホーム等の不動産ポータルサイトでは新宿区のマンションの売り出し価格の情報しかわかりませんが、レインズであれば成約価格の水準で売買相場を把握することができます。

レインズ・マーケット・インフォメーションの使い方としては、以下の4項目を自分の物件と近い条件に設定して検索をすることがポイントとなります。

「単価」「成約時期」「用途地域」「軸」等は設定する必要はありません。

「取引情報一覧」に新宿区や付近の類似のマンション事例の単価が表示されますので、おおよその相場を把握することができるようになっています。

新宿区のマンション売買相場を自分で調べる方法について見てきましたが、次に新宿区でマンションを売却する方法についてお伝えします。

新宿区でマンションを売却する方法

この章では新宿区でマンションを売却する方法について解説します。

仲介会社に依頼

新宿区のマンション売却の基本的な手段としては、仲介会社に依頼する方法があります。

仲介とは、不動産会社による斡旋を通じて最終消費者である買主に直接売却する方法のことです。

仲介のメリットは高く売れることで、デメリットは売却に時間がかかることです。

仲介によるマンション売却の基本的な流れは以下の通りです。

仲介では最初に価格査定を行います。

仲介における価格査定は、売り出し価格を決めるために行うものであり、その位置づけは売却予想価格です。

依頼する不動産会社が決まったら、不動産会社と媒介契約を締結します。

媒介契約とは不動産会社に依頼する仲介の契約のことです。

売却の準備から媒介契約の締結までは、最短で進んだとしても2週間程度となります。

媒介契約については、以下の記事で詳しく解説しています。

媒介契約を締結したら、すぐに売却活動を始めて購入希望者が現れたら、その希望者から買付証明書を受領します。

買付証明書とは、購入の意思表示を正式に示す書面のことです。

買付証明書の内容に納得したら、売買契約を締結します。

売却活動の開始から売買契約締結までの期間は、およそ3ヶ月程度です。

売買契約締結は、あくまでも書面の締結だけであり、このタイミングでは買主から手付金を受領します。

売買契約と引渡しの間は、1ヶ月程度空けるのが通常です。

住みながらマンションを売る人は、売買契約と引渡しの間に引っ越しを行います。

引渡しでは買主から手付金を除いた残金が振り込まれます。

売主は、所有権移転登記に必要な書類等を買主に引渡して売却は完了です。

仲介による売却は、順調に運んでも3～5ヶ月程度はかかります。

全体スケジュールは、余裕をもって6ヶ月程度で計画しておくのが適切です。

仲介でのマンション売却の注意点や必要書類については、以下の記事で詳しく解説しています。

買取会社に依頼

新宿区のマンション売却の他の手段としては、買取会社に依頼する方法もあります。

買取とは、最終消費者への転売を目的とした不動産会社に下取り価格で売却する方法のことです。

買取のメリットは早く売れることですが、デメリットは売却価格が安くなってしまうことです。

買取の売却相場は仲介の価格を100％とした場合、80％程度となります。

買取によるマンション売却の流れは以下の通りです。

買取でも最初に行うのは査定です。

買取の査定は買い取る会社が自ら購入できる価格を提示するため、査定額がそのまま売却価格となります。

不動産会社が提示する買取価格に納得したら、売買契約の締結です。

引渡しも売買契約と同日か、日を空けずに行います。

買取の全体スケジュールは、価格査定から引渡しまで、最短で3日程度で行う会社もあります。

買取の最大のメリットは早く売れるという点であるため、「すぐにでも現金化したい人」や「売却スケジュールに余裕のない人」におすすめです。

マンション買取の概要や流れの詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。

新宿区でのマンション買取ならスター・マイカ

これまで新宿区のマンション売却についてお伝えしてきましたが、最後にスター・マイカのマンション買取サービスについてお伝えします。

マンション買取を手掛ける不動産会社は数多く存在しますが、スター・マイカはその中でも豊富な実績を有しています。

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最後にスター・マイカのマンション買取サービスについてご紹介します。

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スター・マイカの新宿区のマンション買取事例

スター・マイカのマンション買取サービスについて紹介しましたが、この章では新宿区内の主要エリアの実際のマンション買取価格の事例についてお伝えします。

原町

大久保

市谷薬王寺町

新宿

西五軒町

高田馬場

まとめ

東京都新宿区のマンション売却について解説してきました。

新宿区の中古マンションの平均価格は「5,311万円」となっており、東京23区の中では8位です。

新宿区はビジネス街でもあるため、職住近接を希望している人にとってはマンション需要が非常に高くなっています。

新宿区のマンションも、金利上昇リスクを踏まえれば、世の中の情勢を見ながら適切なタイミングで売却することが重要です。

売却予定があるのであれば、売りどきを逃さずに売却するようにしましょう。

URILABOの運営者

スター・マイカ株式会社

“作る”から“活かす”社会の実現をめざし、リノベーション中古マンションを販売する会社です。オーナーチェンジ物件の買い取りを得意とし、常時3,000戸以上保有しています。不動産のプロとして「納得のいく不動産売却」のための情報を発信しています。

スター・マイカ株式会社　宅地建物取引業者免許　国土交通大臣(03)第8237号
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