住宅ローンの滞納によって生じる事態と対策、滞納を防ぐ方法とは?

マイホームを購入する多くの人が、金融機関の住宅ローンを利用し、融資を受けていると思います。健康に働いて毎月のローン返済が滞りなくできているうちは、問題を感じることも少ないでしょう。しかし、夢見たマイホームを手に入れた後、ライフステージの変化に合わせて、住宅以外の出費が大きくなり、カードローンなどを利用してお金を工面している人も少なくありません。

住宅ローンの返済の遅れや滞納をしたら、どんな事態が起こってしまうのか、また、滞納を防ぐためにどんな対処法があるかを知っておきましょう。そして、マイホームを失ってしまう前に、問題を解決するように心がけましょう。

住宅ローンの滞納がもたらす事態

住宅購入がきっかけとなって自己破産をする人の割合は増えているといいます。低所得や生活苦による破産割合は減少しているようですが、住宅購入が理由で自己破産した人の割合は年々増加をたどっています。(日本弁護士連合会「2014年破産事件及び個人再生事件記録調査」より。破産・個人再生申立が確定した人のうち、破産理由(多重債務に陥った原因)=住宅購入と回答した人の割合 2009年9.59%、2011年12.24%、2014年16.05%)

たとえ家計が苦しくなっても、住宅ローンは最長35年にもわたって返済していかねばならない住宅固定費です。この住宅ローンを滞納したら、どんなことが自分の身にふりかかるかを想像しておくことが大事でしょう。

住宅ローン滞納後に起こる事態

住宅ローンの引き落とし日に、口座から返済額が決済できなかった場合、借り入れをしている銀行などの金融機関からローン未払いの連絡がきます。さらに一か月後には、督促状や催告書が郵送で届きます。文書には、滞納分を早急に振り込む旨の記載がありますが、実質的にこれは「これ以上滞納すると代位弁済しますよ」という予告です。

住宅ローンを滞納してから3~6か月経つと、ローン契約に則って、保証会社が貸付金融機関に住宅ローンの立替払い(代位弁済)をします。ただ、「保証会社がローンを払ってくれた」と喜んではいけないのです。代位弁済を通知する文書には、『期限の利益の喪失』という言葉が書かれています。これは、それまで分割で支払いをしていたローンの残り全額を、代位弁済した保証会社に一括で支払うという意味です。

これは、住宅ローンの支払いを滞らせて、期限の利益喪失をしたので残額を分割ではなく一括で返済しなければならないという状況です。もし一括返済ができなければ家を失うかもしれない、という大事態なのです。

代位弁済が行われると、その後すぐに家を失ってしまうわけではありません。しかし、住宅の差し押さえや、マイホームの所有権を失ってしまうまでのカウントダウンは、もう既に始まっていると考えておきましょう。

代位弁済後の不動産整理の流れ

保証会社が住宅ローンの代位弁済を行うと、ローンの債権は保証会社に移ります。これは、住宅ローンの残額を支払う相手が、保証会社になるということです。

ほどなくして、保証会社からローン残高を返済するように督促状が届きます。しかし、保証会社もローン債務者がすぐに残額を一括返済できないことはわかっているでしょう。この頃には、住宅ローンの貸付をした金融機関が、裁判所に住宅の競売手続き申し立てを進めている場合が多く、不動産担保競売開始決定通知が届くのも時間の問題といえるでしょう。

裁判所から競売の開始決定通知が届いた後に、現況調査に関する通知が届きます。記載している期日に執行官が現況を確認し、その建物や家の中にある物を全て記録して評価をします。確認して評価をしたものを競売にかけるため、必要な書類をおよそ一か月でまとめ、競売入札日が決まります。入札開始は、不動産担保競売開始決定通知が届いてから約半年後です。

入札日や自宅の情報は、新聞やインターネットで掲載公告されます。一か月程度の入札期間を経て、入札の結果、落札者が決まれば自宅の所有権を失い、強制退去させられてしまいます。

住宅ローン滞納時の対策

住宅ローンは、返済期間が長期に渡るので、さまざまなリスクを想定しておく必要があります。ただ、やむを得ない事情で、どうしても従来通りの返済ができそうでなければ、その時は催促されるまで放置するのではなく、早めに自分からアクションを起こすことが大切です。

対策1:金融機関に相談

「ローンの支払いが厳しい」「返済するお金があるかどうか不安だ」と感じたら、滞納をする前にまずは住宅ローンの借入れをしている金融機関に相談しましょう。滞納して代位弁済に及ぶより前に、できるだけ早く相談するのがポイントです。月々の返済額やローン条件の見直しのほか、一時的な収入減であれば、その間は利息のみの返済で認可をもらうなど、救済措置を講じてくれる場合もあります。

対策2:個人再生の住宅ローン特則を利用

個人再生とは、債務整理の方法の一つで、マイホームを所有したまま住宅ローン以外の借入れ返済額を下げるための手続きをいいます。ただ、住宅ローンの返済額は、減額対象にならずにそのまま残るという点に注意しましょう。

個人再生の手続きを進める場合、住宅ローン特則(住宅資金貸付債権に関する特則)を確認しましょう。住宅ローン特則とは、自宅を手放さずに、裁判所から許可を受けた再生計画に従って債務を返済する制度です。自宅を保持することが認められる代わりに住宅ローンの減額をせず、返済のリスケジュールを行うことができます。また、住宅ローン以外の債務は、減額や分割払いが認められます。

ただ、住宅ローン特則を利用するにはいくつかの条件があります。

・不動産に住宅ローン以外の抵当権がついていない
・住宅の購入または改良に要する資金で分割払いの定めがある債権である
・本人所有の不動産で、住宅の用に供している(別荘やセカンドハウスは対象外)
・保証会社の代位弁済実行後6ヶ月以内である

個人再生手続きを考える場合は、専門家である弁護士または司法書士に相談してみましょう。

対策3:任意売却

任意売却とは、住宅ローン等の借入金の返済ができなくなった場合、債権者の金融機関の合意を得て、所有する住宅を売却して手放す方法です。中古住宅の売り手になること想像すると、分かりやすいでしょう。通常の売却と異なる点は、ローン融資を受けた時の担保として、金融機関が設定している抵当権を外すための条件を、金融機関と交渉し合意を得る点です。

マイホームを売却するのは惜しい、どうにか維持したいという気持ちも湧いてくるでしょう。ただ、住宅ローン返済が滞ってしまう状況を繰り返していると、いずれ競売にかけられてしまい、競売基準の低い評価額で買い手がついてしまいます。任意売却なら、競売よりも高い査定がつく期待も持てますし、残債の支払いを債権者と話しあって決めることも可能です。

自宅が競売にかけられて入札決定すれば、いずれは立ち退かねばなりません。その場合は、決定から立ち退きまでの時間猶予がほぼありません。任意売却なら、引越しまでの時間を逆算して調整することができます。また、早く売却相談をすれば、購入者を探す時間を長く取ることができるので、好条件で売却することができるかもしれません。

住宅ローンを滞納しないようにするための主な予防策

住宅ローンを利用する人は多いですが、その仕組みをきちんと理解している人は少ないようです。どんなに良いプランだと勧められても、ローンを支払っていくのは自分たち家族です。マイホームを守るために、そして住まいを確保し続けるために、住宅ローンの返済をないがしろにしない、という気持ちでいることが大事でしょう。

住宅ローンを組む前に、不動産のプロに相談する

マイホーム購入前に、賃貸物件で生活していた人は「家賃と同じくらいのローンなら返していけるだろう」という誤算をしがちです。不動産を所有すると、固定資産税や修繕費といったような、これまでに支払っていない出費が発生します。

とはいっても、どんなローン商品があってどんな違いがあるのか、情報を集めて理解し、最適なプランを選ぶのは簡単ではありません。そこで、マイホームを購入する人それぞれの状況にあったローンプランを提案してくれるプロに相談してみましょう。長年にわたって金融機関と取引実績がある不動産会社に相談をすれば、数多くのローン商品の中から、不動産購入検討者の状況に応じたローンを提案してくれます。また、多くの金融機関を渡り歩くことなく、ワンストップで最適なローン商品を選択することができます。返済への不安やリスクを解消して、納得いくプランを選ぶことが可能です。ローンを組んだ後も、条件の良い住宅ローンがあれば借り換えを検討しましょう。場合によって、購入する物件のサイズダウンや、郊外の低価格物件への変更も考えておくと良いですね。

借入から10年後に家計の見直しを行う

住宅ローンの返済が始まれば、それを契約通りに返済していく義務を負います。ただ、家族のライフステージが変われば、収入状況や必要なお金の支出バランスも変わっているでしょう。

そこで、住宅ローン借入から10年を区切りとして、家計バランスとローンを見直しましょう。まず、マイホームを購入した時と比べて、無駄な出費がないかどうかもチェックします。借入当初と比べて住宅ローンの条件も、さらに良いものがあれば、借り換えも検討してみましょう。借入額が多ければ、金利引き下げや繰り上げ返済で得られる節約効果も高くなります。

リースバックを検討する

リースバックとは、所有する不動産を専門業者へ売却して、その物件のオーナーとなった買い主に対して家賃を支払うシステムです。このシステムを利用すれば、リースバック契約で決まった家賃をオーナーに支払えば、家にそのまま住まい続けることができます。住宅ローン滞納の予防策として、リースバックを利用するのも効果的です。住宅ローンの返済が厳しくなりそうな段階で相談をするのがポイントといえます。すぐに引っ越しすることが難しい方も、退去する必要がないので早急な対応が可能です。また、住宅ローンの支払いができなくなり競売にかけられるより、高い売却額が見込めるでしょう。

ただ、ローンの残債よりも低い売却金額になる場合、抵当権の解除ができないのでリースバックを利用できません。また、毎月の家賃は買い主が設定を行います。、周辺の賃貸物件相場よりも高い賃料になる可能性がある点に注意しましょう。

小さな不安をすぐに解消して長く安心した生活を

夢を膨らませてマイホームを購入したときに、ローンを滞納するかもしれないという想像をする人は少ないでしょう。しかし、実際に返済を延滞しはじめると、別のローンでやりくりするなど、その借金を返済するために新たな資金調達先を探すようになってしまう人も多いようです。

スター・マイカでも、物件探しから住宅ローンの選定、契約まで、ワンストップでおこなえるサービスを提供しています。また、スター・マイカにも「スター・マイカのあんしんリースバック」というリースバックプランがあります。リースバックでは、ご事情に合わせた賃貸期間や賃料設定の提案を行っています。。スター・マイカのような、幅広い専門知識を備えたサービスを提供してくれるプロを積極的に活用しましょう。

 

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